Kokuhaku

告白。

僕ガ濃ク吐ク言ノ葉 前置キハ無ク書ク文ノ場 ツマリハパラノイア。

僕ノココロノ 中ニ病 ム僕ノナニカ。

中学ニ年の事。
僕はいわゆる真面目系と呼ばれる子とは対照の、いわゆる不真面目系の少年でした。
というかただのバカです。ええ。
公園でタバコを吸っては教師に殴られ、友人の兄の原付を勝手に乗りまわして教師に殴られと言う方面のバカでした。ええ。

そんな僕にも憧れと言いますか ナリタイモノ と言う大雑把なナニカがありまして、ソレと言うのが、他校の超強い番長とタイマンを張って良い感じで和解し、いつしか親友となり…なんて、漫画のような物語をときおり想像していたのです。

ところがですよ、うちの最寄りの学校には全くそういうヤツが居ない。
少し離れたところの学校に気合の入ったヤツが居るってんでとりあえず潰すとこから始めようと思って見に行ったのですが、気合はまぁ入ってたんでしょうけれども、胸倉をつかむ前に詫び入れられちゃって、下がった肩を引きずって家路を歩きました。

そう、この時にそれは始まったのです。
僕の中ではこの日、なんか超強いヤツと夕暮れまで殴り合って「お前、やるじゃねぇか」「ふ、お前もな」と言う会話を交した仲になりました。
そして、殴り合ったところが痛んで一歩前へ進むのも困難な程、と言う設定が追加されました。

あの野郎は強かったぜ、ふ。
などと授業中に考えながら遠い目をしたりと、なかなか痛い感じで日々を送ります。
時折、あん時のあの野郎にもらった古傷が痛んだりしましたが、気合でカバーしました。

これ以上書くのは顔面から火が出そうな程に辛いのですけど、ここは我慢。
ここを乗り越えなくてはいけませんね、はい。

そんなある日、僕の生活を変える事件が起きました。
それは、こんなバカにラブレターを送ってきた子がいたのです。
「いつも先生に怒られてばかりいるけれど、なんとなく影のあるあなたが好きです。放課後、図工室で返事を待っています」
僕は思いました、コイツぁクレイジーだぜ!と。

で、もちろん僕は図工室へ行きました。そりゃ行くでしょ。
めんどくせぇけど待たせんのワリィから、みたいな顔で。
なんとなく場面で到着30秒前くらいから、カカトが地面を蹴る音がデカイ感じで、扉の前で髪型整えてるのがバレてるって言う想像込みで行きました。

錆びた鉄を軋ませながら扉を開いた僕の目に、飛び込んできた景色は夕日に照らされた図工室。
小さく跳ね上がり振り向くM子の顔は少し紅い。
ほんの少しの時間、僕たちの目が合った。
それは確かに一瞬の出来事だったのに、数秒…あるいは数分の出来事のように思える程だった。
俯くM子、扉の前で固まる僕。
「よ、よう」と、少し震えた声をかき消すもう一つの声。

「遅~い!!M子ずっと待ってたんだよ!?」

M子の親友のS美だ。
僕はズケズケとモノを言うこいつが苦手だった。
「んなこと言ったって、気づいたの今だし」
「M子を待たせた罰として付き合ってあげてよ!」
M子はモジモジと肩を左右に震わせている。
なんとなくその仕草に情が沸いて、僕は口を開いてしまった。
「罰として付き合うとか、そんなんで良いのか」
「え、それって…」
S美が目を丸くしてこちらを見ている。
「ま、まぁそういう事で良いよ、うん」
M子が僕を見据えて言う。
「ハッキリ、言ってよ」
僕はめんどくさくて逃げ出したかった。
「別に好きとかではない、けど、嫌いでもない、正直よくわからんけどなんか嬉しかった、だから付き合おう」

S美が上ずった声で、いつもより大きな声で、僕に言った。
「おめでとう!ん~じゃあお邪魔虫は先に帰るね!お幸せに!」
M子は頷いて、そして両手で顔を仰いでいた。

僕は、見てはいけないものを見てしまった。
それは、S美の頬を伝う涙と、電動糸のこぎりの台の上の、ボンドで固められた木のくず。
このくずは午前中の技術の授業中に、僕が木工用ボンドで風に飛ばされないように固定したものだ。
あれから数時間でまさかこんなにモッコリと成長したとは・・・。
S美の涙は割とどうでも良かったです、はい。
花粉症か何かでしょう、きっと。

と言う設定が増えた中学二年の夏。

 

 


後記

この話は「中二病」と言うテーマで書いた創作です。
今時点の僕が中学生に戻ったらどんなバカなのかなぁと想像して書きました。
とはいえ、全部創作では描写にリアリティが足りないかと思って、ほんの1ミリだけ事実を混ぜています。
1ミリだけ。

僕ノココロノ 中ニ病 ム僕ノナニカ

冒頭の一節のど真ん中に書いてる言葉、中二病。

それが答えです。
ツイッターに書いた以下の言葉はその通りです。

「なんだかんだと語るナルシズム臭い言葉を凌駕する吾輩の言葉と言うかこれはパラノイア無機質で無意味な吹き溜まりの隅にあるホコリまみれの日記帳もとい雑記帳つまり陽だまりの反対にあるそれをゴミ箱にポイ」

冒頭に言いました、僕はパラノイアを書くよと。

想像と現実の間が中二病だと思います。

次のお題は何が良いかな。

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